2014年1月12日日曜日

魚路目考察

まだ決めてはいないものの、
ここを閉じようと思った事が何度かある。
時間的に更新するゆとりが無くなって来たし昔と違い、コンテンツに掛けた時間とコミュニケーションのメリットを天秤に掛けると、手間を掛ける理由も無くなって来たし、そもそも今となってはコミュニケーションを不特定多数と取り合いたいと発信していた元々の趣味も全然手付かずの状態となっている。
HP更新すら面倒で、楽になる為に行ったBlogも、今ではそれすら面倒臭い。

何を使えば楽になるかだが、そもそもHP用に写真を加工する事すら面倒で、それを言ってしまったらPhoto系のBlogとしては終わりかなぁとも思う。

とはいっても無料な訳で、とりあえず今すぐにどうこうしようとは思わないが、子育と仕事に忙しくなってからあまり進んでいない実験等について、私が溜め込んでいる情報を知る事でもしかして役立つ人が居るかもしれないので、一つ書いておこうと思う。

今日は、魚路目8号系の使い方で思っていた事、やりかけの事を。
尚、結果が出ていない事の仮説なので、信じて実行して上手くいかなかったとか言われても困ります。
原理を他人任せで結果だけ欲しいとか言う人種はココから先は役に立たないので読まないで欲しい。
虫の目系は過去の経験でこういう人種が多く、実はウラでちょっと苦労した、、、、。

尚、私の考えていたのは、魚路目と接続する理想的光学系である。


図1

まずは魚路目や接眼レンズを眼球で見ている概念図である。
こういう光学系は人間の目で見る事を想定して設計しており、その場合絞りはどこにあるのかと言えば、絞りと言えばアイリス=虹彩と、その名前のままに虹彩がその役目であり、概念的には図1のAの位置に絞りがある様なものである。
ここで虹彩とは開放でも直系が数ミリ程度であり、接目レンズ等はその直径程度の並行光束に像を集光させようとしており、裏を返すと、それ以上の直径の平行光束にするのは理想より暗い接目レンズになる事であり、又、そういう光学系になっている場合は、虹彩がもっと広い光学系で覗いた場合は、画像がケラレが発生したり、収差の多い像になっていると考えられる。

また図1の想定されている距離関係も大事であり、

図2

この図の様にアイリスが後ろに下がってしまう場合は、本来の設計意図から外れた覗き方をしている為、画質は落ちてしまう。
例えば、カメラのファインダーを離れて覗く場合、画角は狭くなるし、周辺部の像は流れているし、良くなる点等何も無い。

さて、話が少し飛ぶが、今度は撮影する光学系の話。
図3:ガウスレンズ
例えばガウスレンズ等は、非常にシンプルにしてすごい的を射た発想でレンズの性能を高めている。
それは対象性。
絞りAの位置を中心に光学系の構造が対象になっている為、Aまで入ってくる際に発生する光学的収差の多くは、Aから出た後に逆向きに発生する収差で相殺されてしまい、しかも対象だから打ち消す度合いも同じであり、従来の屈折率の異なる凸凹レンズの組み合わせでの色消し等に加えて、この構造的性質により、非常に簡単な仕組みで収差を改善してしまう。
この絞りであるがBの位置に移動したと考える。
すると今話した対象性という概念がこのレンズからは消えてしまう。
レンズの良い所を殺してしまった事になる。
これは別にガウスに限った事ではなく、レンズの本来の設計意図とは異なる位置に絞りを持っていったら、それは元のレンズより性能は低下する。
そもそも設計者は悪化させるべく位置を考えた訳ではないわけだし、あてずっぽうにおいている訳では無い。

図4

さて、次の図であるが、例えばある完成された光学系があり、本来はBの位置で絞っているが、Aの位置にも絞りを付けるとBの位置の絞りが本来通る光の経路を遮断してしまい、結果蹴られる概念を示したものである。
例えば魚路目をレンズの前につけてしまうと、それだけで図4のAの位置に絞りが来た状態になってしまう。
画質がよろしく無いからと言って絞りをレンズ本来の絞りを使用しようとすると、これはケラレを発生させてしまう。
或いは、本来望まない角度からの光を拾ってしまい、結果湾曲や収差の多い像を作ってしまう事になる。

さて、これらの図を素材としてちょっと考えて見る。

まず、魚路目にとって都合よい光学系があるとすれば、それは人間の目用に作られたものであるので、それは当然図1にある様な位置に絞りが付いており、そして人間の虹彩くらいは最低でも絞る事が出来る光学系。
これは最低ラインであり、さらに被写界深度を高めたい場合は、絞りを絞っていく。

一方、図3や図4により、カメラの光学系の殆どはレンズの前玉から見て結構奥に絞りが存在し、その絞りを使う事は図4の様な結果をもたらしたりするし、図3の様にレンズ前側に絞りを持っていく事は、そのレンズからすると設計意図に反する事になる。
つまり、魚路目と受けてのレンズはそれぞれ理想と逆に向いており、相性がより良いレンズがあったとしても、ベストにはならない。

ではどうすれば良いのか?

という事で私なりにいろいろ考えた。
一つはパンケーキレンズの様に、前玉がもともと小さく、絞り位置も手前の方にあり、まるで眼球の様なレンズ。
結果から言うと、悪くは無いらしい。
しかしパンケーキレンズは焦点距離が標準的なのが一般的で、テレコン等を装着する必要がある。
ヌケは悪くなる。
それともう一つ。
たぶん自分的に欲しいレンズはnikonの45mmのパンケーキなのだが、よりによってプレミアが付いて買えない。
それとまぁ、他にも少し理由はある。

そこで考えたのは、まずは市販のCマウント用の絞りを買い、魚路目の後ろに付け、図1の様な状態を作り出す事である。
そうすると当然先に述べた受け手側の相性が悪いという問題が発生する。
図3のBの位置に絞りが来たことになるからだ。

んでもって、次の様に考える。
図3のBの様な状態でも画質がそれなりに良いとすればそれはどんな光学系か?

私の結論ですが、

「可能性があるとすれば開放の描画がシャープで収差が少ないとされるレンズ」

と考えました。
何故?と思う方は、簡易的な光路図で構わないので、収差が無い単眼レンズでも書き、理想的に焦点に光が集まっている光路を書いてみてください。
開放で描画が良いって言うのだからそういう事なのでしょう。
そこで前絞りを置こうが、後ろに絞りを置こうが、収差が発生しない事を確認すれば解るでしょう。
だって、収差が発生しない場合、どの光路を削ろうと収差が発生する事は無いのですから。

と、まぁそういう事を考えていた次第です。

以上自己責任でよろしく。